巨人からトレードで移籍したロッテ・澤村拓一投手(32)が8日の日本ハム戦(ZOZOマリン)の6回に3番手で登板し、3者連続空振り三振で1イニングを無失点に抑え、新天地でのデビューを移籍後初ホールドで飾った。

 先制の20号ソロを含む全3打点を挙げたマーティンとともにヒーローインタビューに呼ばれた澤村は4952人の観衆を前に少し照れたような表情で「はじめまして。澤村です」とあいさつ。続けて「(場内アナウンスで)名前を呼ばれたときの声援は絶対に忘れません。これからはマリーンズのために腕を振っていきます」と決意表明した。

 最速153キロの直球に140キロ台後半のスプリットを織り交ぜた力強い投球は、往時のそれをほうふつとさせた。先頭の渡辺に元チームメートの大田、ビヤヌエバを3者連続空振り三振に仕留めた11球の熱投に本人は「ホッとしました」と振り返ったが、マウンドを降りる際に雄たけびを上げていたことからも熱量は相当なものだったはずだ。

 ロッテは7回唐川―8回ハーマン―9回益田の〝勝利の方程式〟が確立されており、澤村には今後も勝ち試合の6回前後が託される見通し。さっそく移籍後初登板で役割を果たした剛腕は「こういう展開だったので、うしろの投手にゼロ(無失点)で渡すことができて良かったです」と充実感に満ちた表情を浮かべていた。