「田沢ルール」撤廃も海外球団に抜け道として悪用される懸念が…

2020年09月08日 11時00分

田沢純一(ロイター=USA TODAY)

【デスクと記者のナイショ話】

 遊軍記者 7日に東京都内で行われたNPBと12球団の実行委員会で、いわゆる「田沢ルール」が撤廃されることが正式決定しました。

 デスク ようやくか。

 記者 ドラフト会議での指名を拒否し、海外の球団と契約した選手が日本に戻っても大卒・社会人は2年間、高卒だと3年間はNPB球団と契約できないとされていた申し合わせ事項はこれで消滅。今年3月にレッズ傘下マイナーを自由契約となって、現在BCリーグ埼玉でプレーしている“当事者”の田沢純一投手(34)は今秋のドラフト会議を経て空白期間なしでNPB球団入りが可能になります。

 デスク このタイミングになった理由は?

 記者 会議後、オンラインでの会見に応じたNPBの井原事務局長によれば「かねて12球団の中から見直しが必要との意見が上がり、選手会からも撤廃の要望を受けていた。田沢選手が帰国して(今年7月に)BCリーグの球団と契約したことから、これを機に検討した」とのことです。

 デスク 今では米ドラフトで1巡目指名された選手が条件面や育成環境の良さから日本を選ぶ時代だからな。

 記者 昨年、ソフトバンクに入団したスチュワート投手のことですね。ただ、今回の撤廃で海外球団に抜け道として悪用される懸念もあります。たとえば、ある選手が意中外球団からドラフトで指名されたとして、選手が入団拒否し、翌年以降にあらためて意中球団からドラフト指名を受けるため、MLBのマイナーや他の海外球団と早期退団前提の“ダミー契約”を結ぶという図式も理論上は可能です。

 デスク 今の時代に、そんな“寝技”を使えるんか?

 記者 念のため、ドラフト管理委員会のような第三者機関を設けて目を光らせるべきとの声も球界内にはあります。いずれにせよ、ひとまずは様子見ですかね。