ムネリンBC栃木入団で見えてきた「新庄氏現役復帰」への道

2020年09月08日 05時15分

入団会見で笑いを誘った川崎

 独立リーグのBCリーグ栃木に入団した川崎宗則内野手(39)が7日に栃木・小山市内のホテルで記者会見し、新天地での活躍を誓った。背番号はホークス時代に慣れ親しんだ「52」に決定。当面は台湾球界入りを目標に掲げているが、持ち前の明るさと実力は折り紙付きで、各方面から誘いが舞い込む可能性が浮上している。現役復帰を目指す〝あの男〟にとっても手本の存在になりそうだが…。

 会見冒頭から転校生さながらのあいさつで周囲を爆笑の渦に巻き込んだ。「みなさん、こんにちは。栃木ゴールデンブレーブスに入団することになりました川崎宗則です。よろしくお願いします」。1日に契約更新した元阪神の西岡剛内野手(36)と並んで登壇した川崎は着座しながらも背筋を伸ばし、マイクを強く握りしめる。その語り口と表情は現役時代のムネリンそのもの。野球ができる喜びが如実に表れていた。

「本当は台湾(球界)に行く予定だったんですけど行けなくて」

 昨季は台湾プロ野球の味全で選手兼コーチとしてプレーも、今季は新型コロナの影響もあり断念。無所属で行き場を失っていた時、声をかけてくれたのが栃木だった。

「去年から西岡選手やホークスの先輩から素晴らしいチームと聞いていた。それで栃木に初めて来ました。栃木の素晴らしさは『餃子がうまい』と言いたいところですが、他にもたくさんあって。西岡選手の(事前の)プレゼンがよかったということもありますね」

 冗談交じりに入団経緯についてこう話す川崎。あくまで目標は台湾球界でのプレーのようだが「いろいろな意味で野球を楽しみたい」と今後2か月間に及ぶ独立リーグで実戦感覚を取り戻しながら高みを目指すという。

 ただ、川崎は2018年に自律神経の病気を患い、ソフトバンクを退団した。今も完治していないが、現役復帰に支障はないのか。川崎と親しい球界OBに聞くと「そこは心配ない」とこう続ける。

「ムネはもう病気を受け入れているし、昨季台湾でプレーしたように技術や気力は衰えていない。実戦感覚さえ戻ればNPB復帰も可能かもしれない。本人にその気持ちはないようだけど、あえて復帰の場に独立リーグを選んだのは好感が持てる。今後、現役復帰したいべテランのお手本的な存在になるだろうね」

 川崎と同じく現役復帰を目指しているベテランは他にもいる。中でも注目は2006年の日本ハム時代以来、14年間プレーから遠ざかっている48歳の新庄剛志氏だ。

 本人はすでに今オフのNPBトライアウト参加を明言。トレーニングに励んでいるようだが、あくまで照準はNPB入り。独立リーグは視野に入れていない。この〝こだわり〟が現役復帰のネックになる可能性は高い。

「新庄は人気、話題性は抜群だが、年齢と実力を考えれば、いきなりNPBを目指すより、ムネのようにまず独立リーグでプレーする方が賢明。そこで結果を出せば、NPB球団だって手を差しのべますからね。でも、新庄はそれを良しとしないのだから」(前出OB)

 現役時代から「宇宙人」として知られる新庄氏だが…。本気で現役復帰を目指すなら、そろそろ「川崎流」も検討すべきなのかもしれない。