巨人の原辰徳監督(62)が執念の継投を振り返った。

 7日の阪神戦(甲子園)3点リードの7回だった。2番・糸原からの上位打線に対し指揮官は6回73球2安打無失点のメルセデスを下げ、勝ち継投の高梨、大竹を投入した。

 二死一、三塁で大竹がボーアを1ボール2ストライクと追い込んだところで、原監督は左腕・大江との交代を告げた。8月28日の中日戦(東京ドーム)でも見せた打席途中での投手交代。大江はボーアに適時内野安打を許したものの、続く梅野を三振に仕留めて最少失点で切り抜けた。最後は巨人が3―2で逃げ切った。

 試合後、「7回が勝負イニング」と振り返った原監督は「カウント2ストライク、あるいは2ストライク1ボールであるならば、大江を行かせようと(宮本コーチに)言っていた。その風景に当てはまった。私も勇気はいりましたけれども。有言実行したというところですね」とあくまで予定どおりだったという。

 カード勝ち越しにも「まあ、悪くはないですね。はい」と淡々。両リーグ最速40勝に到達し貯金は今季最多の18となった。変幻自在の指揮官のタクトの下、巨人が着々とVロードを突き進んでいる。