いろんな意味で負けられなかった。阪神は3日のヤクルト戦(甲子園)を4―3で制し、貯金を今季最多タイの2とした。

 2―3の7回二死二、三塁から相手3番手・マクガフが無人の一塁にけん制(ボークと悪送球)する珍プレーを披露し、2者生還しての逆転勝ち。次カードの巨人4連戦に弾みをつけた矢野監督は「巨人を引きずり降ろさないと俺らが上に行けないのも重々分かっていますし、タイガースファンの皆さんの思いも分かっている。その思いを(巨人に)しっかりぶつけていきたい」と意気込んだ。

 4カード連続勝ち越しと勢いに乗ってきたが、ライバルの巨人もここへきて5連勝となかなか負けてくれない。聖地・甲子園での直接対決を前に7・5ゲーム差。逆転Vに望みをつなぐためには最低でも3勝はしたいところだ。

 その結果次第で、ナインは厳しい状況に追い込まれることになる。阪神は今季最長の13連戦中に「いつ休むか?」を模索しており、現段階で〝休養タイム〟の有力候補となっているのが、8日のDeNA戦(横浜)と11日の広島戦(甲子園)。いずれも移動試合で、試合前の打撃練習やシートノックなど何かしら通常メニューを取りやめ、体力の温存や連戦の疲労緩和に努める時間にしたいと考えているという。ただ、巨人4連戦で悲惨な結果に終われば当然のように休んでなどいられなくなる。

 阪神は3日現在、リーグ最多の45失策と守備に課題があり、前回の巨人との直接対決では3試合で1点も奪えず、今季2度目の巨人3連戦3連敗を喫した。いずれにせよ猛虎の負けられない戦いはまだまだ続く。