中日・福谷が8回途中無失点も降板に大号泣 与田監督が苦渋決断

2020年09月03日 23時10分

降板を告げられ天を仰いで悔し涙を浮かべた福谷

 中日・福谷浩司投手(29)が勝ち投手になりながらも号泣した。3日の広島戦(ナゴヤドーム)に先発し、自己最長の7回2/3を投げて7安打無失点と好投し、今季3勝目をマーク。ところが、マウンドを降りる際に悔しさを隠し切れず、帽子で顔を覆ったままベンチに戻るとうなだれながら大泣きした。

 涙の理由は完投できなかった自分へのふがいなさからだ。8回一死一、二塁で4番・鈴木の場面。与田監督が珍しくマウンドへ向かった。そのまま続投し、鈴木を空振り三振に仕留めたが、ここで交代を告げられてしまった。福谷は「与田監督から『いけるのか?』と言っていただいて『いくつもりです』と答えて、結果、代わることになってしまって本当に悔しかったのが一番。情けない姿を見せてしまった。今日こそ完投いけると思ったので、それが折れてしまったという悔しさです。純粋に」と説明した。

 日ごろから8年目右腕は「自分の目的は完投、完封できる投手になるというモチベーションで練習しているので」と言い続けている。この日はその最大のチャンスだったが、与田監督の見立ては違っていた。「なんとか完投というものを見たかったが、明らかに投球フォームがおかしくなっていたのでトレーナーと確認に行った。ちょっと力が入りづらいという話もあったので、降板をせざるを得ないところだった」と苦渋の決断だったことを明かす。

 福谷も「8回も初めてだったし、今日は塁に出たり、走ったりしたので、普段よりも疲れが球数以上にあったのかな。まだまだ力不足かな」と猛省した。それでもプロ初安打、初適時打とマルチ安打をマークし、バットでもチームの勝利に大貢献したことは間違いない。

 お立ち台ではすっかり笑顔を見せていた福谷が完投、完封勝利を飾るのは時間の問題だろう。