またも失策で…。阪神は2日のヤクルト戦(甲子園)で延長10回の末に2―3と痛い敗戦を喫した。先発のガルシアは6回5安打2失点(自責点1)と気迫の投球を見せたが、0―1の3回に遊撃の木浪が何でもないゴロを捕り損ねて追加点につながった。

 チーム45失策は12球団ワーストだ。ある阪神OBは「優勝には、いかに失策を抑えるか。今年もやはり投手力のチーム。いかに無駄な失点、無駄な走者を抑えるか。さんざん言われてきたことだがそれに尽きる」と言い「(日本一となった)1985年は打力だけでなく守備も鉄壁で、その中でも三遊間を組んだ平田と掛布はプライベートでもよく一緒に食事へ行くなど、野手はグラウンド内外で親密さを深めていた」と語る。

 シーズンも半ばに差し掛かって今さら猛特訓で守備力の向上を目指すのは難しい。しかも内野の要となる二遊間はキャプテンの糸原が離脱中で、8月26日の中日戦以降は高卒2年目の小幡が二塁を任されている。新型コロナ禍にあって、ましてや未成年の小幡と“飲みにケーション”というわけにもいかないが、何とか手を打たないことには巨人追撃どころではなくなってしまう。

 85年の78失策は最少の広島に2差で、リーグ優勝した2003年の65失策はリーグ最少だった。逆転Vには守備の引き締めが不可欠だ。