「全打席狙ってきた」中村紀洋のホームラン人生

2013年12月18日 11時00分


 ――長年、取材してきたが、本塁打へのこだわりは変わらないね

 中村:ずっとホームランを狙い続けてきたもんね。それこそ、リトルリーグの時代から全打席で狙い続けてきた。それはプロになった今も変わらない。自分にとっては「それができなくなったなら、もうプロ野球選手をやめた方がいい」というくらいの気持ち。来年もホームランにはまだまだこだわっていきたい。逆に言うと、そういうこだわりを持ってやり続けてきたからこそ、今まで現役で野球を続けることができているんだと思う。

 ――そういった技術や経験を後輩にも

 中村:そういうふうにしていかないとアカン状況。もちろんコーチがいらっしゃるから、立場を考えて、という気持ちはあるが、若手には現役選手から学ぶことの大切さもわかってほしい。目の前にいるわけだから、そこから何かを学ぶことがいかに、レギュラーになる近道なのかを…。僕も若い時、そうだった。故障で二軍に来た先輩のプレーをみて「これだ」というものがあったらまねをした。自分で体感して身につけた技術が結果につながると、それが本当の自信になるものだから。

 ――契約更改の時には、後継者に筒香の名前を挙げていた

 中村:球団も彼に次期4番を務めてほしいという考えで、道を作ってあげようという流れはあるが、一番大事なのは本人の気持ち。厳しいようだけど、今のままではまだきつい。一本立ちはできないと思う。

 ――どういう部分が足りないのか

 中村:もっと頭を柔らかくして野球に取り組んでほしい。もちろん、指導者からの教えをいろいろと聞いて、一生懸命やることは必要。ただ、そのすべてを自分に取り入れるというのではなく「これは自分に合っている。必要なことだ」と思ったことは取り入れる。そうでないことは聞き入れないのではなく「勉強として聞いて参考にする。現在の自分には必要ない」とシンプルに柔軟に判断することが大事になってくる。最終的に出てくる数字は、すべて自分の責任。結果が出ずクビになるのは自分。それなら自分に悔いが残らないよう(取り組むべき課題を)自分自身で選択することが大事になってくる。

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