ソフトバンク・高橋礼をナゼ中継ぎ起用? 「王者の戦法」の支柱になっていた

2020年08月31日 11時00分

3勝目を挙げた高橋礼

 このまま独走しそうな勢いだ。ソフトバンクが30日の日本ハム戦(ペイペイドーム)に初回4点のビハインドをひっくり返し8―5で逆転勝ち。8連勝が今季最長なら貯金14も今季最多。2位ロッテに3ゲーム差、3位楽天には5・5差をつけた。

 この強さを文字通りに下から支えているのが、昨季の新人王で侍ジャパンでも活躍した経験のある下手投げの高橋礼投手(24)だ。この日は2番手で1回2/3を無失点に抑え、いずれも救援による3勝目を挙げた。

 昨季は先発枠の一角を担い、エース千賀の13勝に次ぐ12勝をマーク。しかし今年はキャンプ中に左太もも裏を痛めて出遅れ。開幕が延期となったことでシーズンには間に合ったものの、復帰明けのコンディション面を考慮されて第2先発に配備された。そこから今や状況に応じて勝利の方程式として起用されるなど、フル回転で28試合に登板している。

 前年に先発で2桁勝利を挙げた投手が、守護神を除く救援に回ることは異例でもある。“もったいない起用”のようにも見えるが、本紙評論家の加藤伸一氏は「それだけ工藤監督も勝つためにベストな選択をしたということでしょう。ホークスは2年連続でリーグ優勝を逃しており、今年こそというシーズンでもあります」と言い、高橋礼を救援で起用するメリットについてこう解説する。

「アンダーハンドで打者の目線が変えられるし、さまざまな起用法もできる。使う立場として、これほど助かる投手はいない。高橋礼は先発タイプだと思いますが、チームには先発の頭数が揃っている。先発だと週1回なのが、今の形だと3回行けます。昔と違って今の野球では先発の替えはきく。チーム全体のことを考えれば、より重要なポジションを任されているわけで、彼も将来先発に戻る上で今年の経験はプラスにもなると思ってやってほしいですね」

 今季はひたすら6連戦が続く異例の日程となっている。ソフトバンクでは豊富な選手層を生かしたやりくりをしており、規定投球回をクリアしている投手はゼロ。“王者の戦い方”を可能にしているのが高橋礼でもある。