破竹の7連勝で首位を快走するソフトバンクのチーム状態と雰囲気の良さを物語るワンシーンがあった。

 29日の日本ハム戦(ペイペイドーム)3回の攻撃。先頭で打席に向かった川瀬晃内野手(22)は唇を噛んで必死に笑いをこらえていた。流れてきた登場曲は人気長寿番組「笑点」(日本テレビ系列)のテーマ曲。想像もしていなかった突然の登場曲変更に驚きつつもベンチで爆笑する川島ら先輩たちの姿を見て、すぐに事情を察して打席に入った。

 高卒5年目で愛されキャラの若鷹は、この日9試合連続のスタメン出場。離脱した正遊撃手・今宮の代役を担う22歳の懸命のプレーぶりが認められてこその愛のあるイジりだった。結果は相手エース・有原の2球目、外角低めツーシームをしっかり捉え三塁線に流し打ったが、惜しくも三直に倒れた。

 1点リードの5回一死一、二塁の守備では、中堅へ抜けそうな安打性の当たりを横っ飛びで好捕してアウトにするビッグプレー。抜けていればムーアの来日初勝利が消えていたかもしれないシーンだっただけに価値あるプレーだった。

 ハツラツとした22歳が、チームに欠かせない存在になりつつある。