巨人・田口麗斗投手(24)が28日の中日戦(東京ドーム)に先発登板したが、3点の援護を守り切れず、6回5安打7四死球3失点で降板。久々の白星とはならなかった。

 踏ん張ってはいた。自身3連敗中の左腕は毎回走者を背負いながらも粘りの投球で5回まで0行進。3連勝で波に乗るG打線も4回に岡本が「気持ちで食らいついていった」と先制タイムリー。その後も中島が続き、5回に丸と計3本の適時打で左腕を援護した。

 勝利投手の権利は手にしたが、いかんせん制球が定まらない。3点リードの6回、先頭の高橋に死球を与え、郡司にもこの日、3個目の死球。代打・堂上に適時二塁打を浴びるなどこの回一挙3失点で追いつかれた。

 田口にとっては背水の登板だった。前回21日の広島戦(マツダ)で初回に5失点と炎上。事実上のKOも、投手陣の負担を考え6回まで〝さらし投げ〟となった。原監督から「何とか彼には立ち直ってもらいたいし、ウチの本当に2番手、3番手ぐらいのピッチャーなわけですから」と今回、名誉挽回の機会を与えられたのだが…。普通なら二軍落ちもあり得る話。だが、チームは9月1日のDeNA戦(東京ドーム)から「地獄の13連戦」が待ち受ける。この〝崖っぷち左腕〟を外すほど現状、余裕がないのも確かだ。

 7回からは鍵谷ら救援陣がリリーフに失敗。打線もその後は沈黙させられた。小休止の一日ではあったが、首脳陣からカード頭を任された田口の復活が待たれる。