ソフトバンクのアルフレド・デスパイネ外野手(34)が26日、昇格後わずか5日で登録を抹消された。左ヒザの違和感によるもので工藤監督は「状態が良くないというところもあるので、ちょっと一度しっかり治させるようにしました」と説明した。

 とはいえ、決して試合に出られない状態ではないということは指揮官の言葉からも明らかだ。「今年に関してはずっとDHとはいかないので、守れることも含めて(二軍の)試合に出てやってきてほしいと伝えました。週末に(二軍の)試合がないので週明けになると思いますけど」と続けた。

 デスパイネといえばDHが定位置だ。ただ、工藤監督が思い描く今季の青写真は違う。9月からは9週連続で金曜日が移動ゲームとなるハードな日程。同一カード6連戦が終了し、移動の多いパ・リーグではここからが正念場となる。主砲・柳田や中村晃、グラシアルらとDHを〝共有〟させる予定だった。

 昨季も交流戦の広島戦(マツダ)で左翼を守る予定で守備練習までしながら、試合前に右ヒジの張りを訴えて急転ベンチスタートとなったこともあった。首脳陣は中村晃を休養のため欠場させることを決めており、打線のバランスから頭の痛い事態に陥った。同様のケースが起きてプランが崩れては困る。週明けに出場できる見込みであれば抹消する必要はないが、「守備ができること=一軍起用」という強いメッセージにもなった。

 コロナウイルスの世界的な感染拡大により再入国できなかったため仕方のない面もある。それでも明らかに〝太め残り〟だったのも確か。合流が遅れた中で、できる限りコンディションを整えておいてほしかったところでもあるが…。