巨人・坂本の不振原因は〝加齢〟 大下剛史氏が指摘「肉体の変化にどう対応するか」

2020年08月24日 05時15分

坂本に忍び寄る「加齢」

 2020年は人生最大の試練となりそうだ。昨季は自身初のリーグMVPにも輝いた巨人・坂本勇人内野手(31)が打撃不振にあえいでいる。ここまで52試合に出場し、打率2割2分7厘、9本塁打、22打点。低迷脱却へ試行錯誤を繰り返しながら突破口を模索しているが、根本的な要因はどこにあるのか…。本紙専属評論家の大下剛史氏の見立ては――。

 首位巨人は23日の広島戦(マツダ)に1―2で逆転負け。同一カード3連戦では今季初の3連敗を喫した。それでも原監督は「週からいくと3勝3敗だっていうところでね」とプラス思考で、バタバタする様子はない。

 ただ、この3連戦に鋭い視線を向けた大下氏が3タテよりも「気がかりだ」としたのは坂本の状態で「スイングを見ると以前よりもかなり後ろが大きくなっている。差し込まれることも増えるし『捉えた』と思った打球がフライになるケースが多いはず。本人もかなり悩んでいるのではないか?」と指摘した。

 今季の坂本は開幕前に新型コロナへの感染が発覚し、調整は困難を極めた。しかし大下氏の分析では、加齢による頭脳と肉体の不一致が不振の原因だという。

「野球人にとって、30歳というのは一つの峠。少なからず肉体的には太りやすくなるなどの変化も出てくる。その変化にどう対応するか。今年の坂本は野球人生で経験したことのない試練にぶつかっていると見ている。これまでも努力はしてきただろうが、どちらかといえばセンスでのし上がってきた選手。しかし、今は頭でイメージしていることが『できた』と思っても、実際には体は思い通りに動いていない。頭の中は『なぜだ。おかしい』『どうしたらいいんだ』といった、もどかしさでいっぱいだろう。凡退した直後に遊撃の守備についた時も、まだ気持ちの切り替えができていないように映る。今までにあまり見受けられなかった光景だ」

 昨年12月に31歳となった坂本にも重大な過渡期が訪れたということか。さらに大下氏は、この難局こそが今後の坂本の野球人生も左右するターニングポイントとした。

「坂本ほどの選手だ。いずれ答えは導き出すだろう。ここをどう乗り越えるかで、ひと回りもふた回りも成長できるはず。3年先、5年先にどういう選手になってくるかにも関わってくる」

 広島遠征中には、原監督も「あれだけの選手でも、もがいていますよ。やっぱりバッティングっていうのは難しいもの。何とか超えてくれないとね」と復調を待ち望んでいた。成績上の数字は坂本にとっても不本意に違いない。この日放った中越えの先制適時二塁打を含む2安打が、上昇気流に乗る呼び水となるか。