「鬼軍曹化」した阪神・矢野監督が〝ボヤキ節〟連発する理由

2020年08月24日 06時15分

ボヤキ節が増えてきた矢野監督

 本拠地・甲子園を空ける、夏の長期遠征シリーズ15試合を6勝8敗(1分け)で終えた阪神で、矢野燿大監督(51)の「鬼軍曹化」に拍車がかかっている。基本的には積極的な姿勢でのミスや失敗をとがめることはない指揮官だが、この長期遠征中以降は、選手へのコメントや、実際のタクトや「お小言」とも取れる言動が増えてきた。

 7日の広島戦で3回6失点でKOされた青柳を当初の中6日から中4日で再び先発させたほか、10日のDeNA戦では先発・岩貞が、普段は打席に立たない中継ぎ投手に決勝適時打を浴びると「あまりにも残念。士気が上がらん」と、その後は事実上の〝降格〟といえる中継ぎへと配置転換。

 野手も同様、チームで最も多く4番に座る主砲・大山が22日のヤクルト戦で決勝弾を放った試合でも「あとは凡退の打席。凡打の内容にもこだわって」など〝注文〟も日に日に増してきており、手放しで褒めることは少なくなってきている。

 ただし、引き締めや〝口撃〟の対象の選手は、同時に今後のチーム浮上の鍵を握る存在でもあるという。チーム関係者はその意図をこう語る。

「監督が名指しで言うのにはそういった(期待の裏返しという)部分があると思う。これが福留とか、糸井とかベテランなら口にしないこともあえて、口に出すようになっているのは、この先、名前を出された〝彼ら〟なしでは…という部分があるから。もちろん今年、勝つためにということもそうだけど、チームの将来を考えたってそう」

 120試合制の今季、すでに54試合を終え、間もなくシーズンは折り返し。これまで以上に「育てながら勝つ」ためにも指揮官は、今後も采配やメディアを通じての〝ボヤキ節〟など、あの手この手でアプローチを試みる。矢野監督はあえての「煙たがられ役」も辞さない覚悟だ。