〝伝説の走塁〟再現許したソフトバンク 黄金西武知る工藤監督が指摘した王者のスキ

2020年08月20日 00時37分

初回無死一塁、ソフトバンクは中村奨の中前打で一塁走者・和田の一気生還を許す

 ソフトバンクが19日のロッテ戦(ZOZOマリン)に延長10回の末に2―2で引き分けた。今季チーム最長4時間12分ゲーム。この試合、常勝軍団ゆえに見過ごせないプレーがあった。

 初回、四球で出した和田にヒットエンドランで一塁から一気に生還を許したシーン。右中間への単打を中堅手・柳田が処理して二塁手の周東がカットに入ったが、和田が鷹の「意識」の上を行く好走塁で1点をもぎ取った。

 1987年の日本シリーズで、巨人・クロマティの緩慢なプレーのスキをついて、やはり単打で一塁から生還した西武・辻発彦の〝伝説の走塁〟をほうふつとさせるプレーだった。工藤公康監督(57)は当時、西武黄金メンバーの一員として、このプレーを目の当たりにしていた。

 試合後、初回の失点シーンを振り返った指揮官の言葉には熱がこもっていた。「固定観念というか、三塁には行かれるけど、ホームにはかえらないだろうというのはあったんじゃないかなと思う。常に足の速いランナーというのは先を狙っているという意識を持ってやることが大事。いい経験をしたんじゃないかなと思う。防ぎよう? あったかもしれない。外野は捕ったらすぐ内野に返す。カットもすぐに足のある選手を意識してホームに投げる準備をしておくということが大事」

 試合後、首脳陣のミーティングは通常よりも長かった。強いチームがやるプレーをやられた。こちらがやるのはいいが、やられてはいけない――。