巨人は15日の中日戦(東京ドーム)で3点を追う4回、育成出身右腕・ロドリゲスから1点を奪うと、さらに一死満塁の好機ですでに3失点の先発・田口に打席が回ってきた。

 打撃の得意な田口はこの日の第1打席にも中前打を放っていたが、原監督は代打・田中俊を告げた。結果は三振に倒れ、追加点を奪えず。試合も4―7で敗れた。

 試合後、指揮官は「あの場面で(田口を)行かせようかというのもあったんですけど、一死満塁の中で追い上げムードというものもあったので、代えました」と理由を説明した。

 原監督は「田口そのままいってたらセンター前打ってたかもしれないね。(田中)俊太(バットが)30センチくらい離れて空振りしてたね」と冗談めかしたものの、「あの辺は勝負がどう転ぶのかというのはね、何年監督やっていても、どうだったかなと感じるところです。しかし、あの場面では攻撃に転ずる方が勝利に近づくと思ったと言うことですね」と断言。経験豊富な指揮官は信念を持って下した決断を後悔することはなかった。