阪神は11日のDeNA戦(横浜)にオネルキ・ガルシア投手(31)、ジェリー・サンズ外野手(32)の助っ人コンビの活躍で9―2で快勝した。

 ここまで7戦未勝利(4敗)のガルシアは7回4安打1失点と力投し、8度目の正直で今季初勝利。序盤は制球に苦しんだが、尻上がりに良くなる投球を見せた。試合後は「うれしい。これがいい方向にこれからのピッチングに結びつくようにやりたい」と満足げに語った。

 一方のサンズも初回の先制中犠飛、1―1の6回の左中間への勝ち越し適時二塁打。試合前時点で得点圏打率リーグトップの5割2分2厘の勝負強さを見せつけた。「チームが勝つことが一番うれしい。自分の成績を残しつつチームが勝っていけたらいい」と試合後、上機嫌で語った。

 球団史上最多の外国人8人体制を敷く阪神。助っ人の活躍が浮沈のカギを握るが、同時にパフォーマンス面でも注目が集まっている。

 ガルシアはすでに「サァ、イコー!」という決めゼリフを考案。今春キャンプから空港到着時や練習前などで連発し「日本人の人が『さあ行こう』と言っているのを耳にし、自分も使えば盛り上がると思って」とその意図を説明していた。

 ある阪神OBは「決めゼリフはファンを盛り上げるだけじゃなく、その選手の代名詞にもなり、記憶にも残る。オマリーが今もファンに人気があるのは、そういうものを持っていたのも一因だろう」という。

 1991~94年に阪神で活躍したトーマス・オマリー(59)は、ヒーローインタビューなどで「阪神ファンはイチバンや~」などの決めゼリフや、阪神電鉄のCMで「甲子園球場には駐車場はありまへ~ん」と、コミカルに関西弁を駆使しファンのハートをがっちりつかんだ。

 テレビ関係者は「関西人の心を動かすのは当然、慣れ親しんだ関西弁。トライすれば、よりテレビ映えするでしょう」と助っ人陣の関西弁パフォーマンスを期待する。ガルシアはもちろん、特にボーアの陰でいまいち地味な印象のサンズも関西弁で一気にお茶の間の知名度をアップできるかもしれない。