阪神悩ますコロナ禍遠征 選手が「死のロード」より恐れる「無言メシ」

2020年08月08日 06時15分

厳しい表情で戦況を見つめる矢野監督。夏場の遠征をどう乗り切るか

「恒例ロード」は序盤から正念場…。阪神は7日、広島に6―11で敗れた。ここまで4勝の勝ち頭・青柳晃洋投手(26)が松山の3ランなど、3回までに6失点。今季最短KOでの想定外の敗戦に矢野燿大監督(51)は「1年間、戦う上ではこういうこともあるし…次にどうするかだね」と努めて冷静に振り返った。

 8月の連戦ロード初戦。かつては「死のロード」と呼ばれたが、現在はオリックスの本拠地・京セラドームでの主催試合を挟むのが慣例となっている。今季はこの広島、横浜遠征を経て一度、帰阪。14日から京セラで広島3連戦後、18日からは巨人、ヤクルトと続く1週間の東京遠征と昔に比べれば楽になった。

 とはいえ今季はコロナ禍でのシーズン。現在も基本的に遠征先の外出は自粛中で、悩ましいのが宿舎で取る試合後の食事。開幕直後、5カード連続でビジターが続き、最大2勝10敗と最大借金8を背負い込んだ時の〝悪夢の記憶〟も蘇る。

 負け試合後に取る宿舎での食事は、やはりお互いが気を遣う。遠征地によっては円卓やテーブルではなく、コンビニのイートイン・コーナーを彷彿とさせる壁の前に横一列に並んで食べるような場所もあり、ソーシャル・ディスタンスに考慮して、座席を2席分空けて食事を取らなければならない会場もあったほど。

 当時はチーム状況も悪く「無言メシ」同然の帰宿後の食事は極めて息苦しい環境だったという。その後、チーム状態は上向き、宿舎環境も〝時間〟が解決すると踏んでいた。

 ところが…だ。関西でも4日以降、大阪で連日200人前後のコロナ感染者が報告されるなど、事態は深刻さを増してきた。その猛威は猛虎の妹分にも波及。同じ阪急阪神HDのエンターテインメント事業で猛虎とともに全国区の人気を誇る宝塚歌劇団で集団感染が発生。同じプロの職業集団として、同じ轍を踏むをわけにはいかない状況になった。

 この8月遠征から「投手1人、内・外野1人ずつ」などのポジションが被らない組み合わせで、制限付きの外出も検討されたが、さすがに慎重にならざるを得なくもなっている。

 開幕直後と同様かまたはそれ以上に、警戒をレベルを上げて猛虎は、引き続き〝忍耐〟を伴う旅路を続けることとなりそうだ。