広島が〝打ち勝つ野球〟に完全シフトか。5日のヤクルト戦(神宮)の先発オーダーが発表され、「2番・三塁」で堂林翔太内野手を起用。菊池涼介内野手は「7番・二塁」に打順を下げられた。菊池が先発出場で2番以外を打つのは6月23日巨人戦以来、今季2試合目。

 佐々岡監督は緒方前監督からの「投手を中心とした守り勝つ野球」を踏襲。序盤からバントを多用して1点を積み上げる野球を掲げたが、ここまでは歯車がかみ合わなかった。なかでも今季は2番打者に据えていた菊池涼が試合前時点で打率2割4分と精彩を欠いており、前日は好機でピレラを代打に送られるなど予兆もあった。

 首脳陣間でも「安打は出ているのに犠打が得点に結びついていない。投手陣が不安定なのだから、もっと〝打ち勝つ〟ことを考えるべき。キク(菊池涼)を下げて、バントが下手でも状態のいい選手を2番を打たせては」との声が上がっていた。

 初回、2番に入った堂林は第1打席にいきなり中前打を放ち、打率は3割5分1厘に上昇。松山の適時打で先制の本塁を踏んだ。佐々岡監督の〝方針転換〟が勝利に結びつくか。