期待の剛腕が、3度目の登板にして初失点を許した。26日に支配下登録され、上原、菅野が背負った背番号19を託された、田中豊樹投手(26)が1―2と1点ビハインドの9回に登板した。

 リズムよく抑え込み、最後の攻撃へ弾みをつけたいところだったが一死後、5番・ロペスに遊安打。一軍での初被安打を許すと、続く宮崎にカウント3―1からの5球目、外角寄りのスライダーを捉えられ、左翼スタンド上段へ叩き込まれた。厳しいところを突けなかったこともあり〝やっちまった〟とばかりに苦笑いを浮かべた田中豊だったが、これがダメ押しとなり1―4で敗れた。

 守護神・中川が固定され、高木京、さらに楽天から移籍した変則左腕の高梨と、終盤を任せる投手陣の再整備が行われているが、7、8回を任さられる絶対的右腕が決まっていないのが現状だ。澤村が再調整となり、二軍で抜群の奪三振率を誇る田中豊にかかる期待は大きい。一軍の洗礼を浴びた背番号19が、今後首脳陣の信頼をどう勝ち取っていくか、気になるところだ。