かつての〝因縁の相手″から勝利をもぎ取った。ヤクルトは30日の阪神戦(神宮)に6―0で完封勝ち。相手先発の藤浪晋太郎とは2017年に畠山和洋(現二軍打撃コーチ)への死球をきっかけに大乱闘に発展するなど、両チームには浅からぬ過去がある。

 この日、ヤクルトは8番の捕手の西田以外、先発投手も含めて左打者を並べた。ここまで正遊撃手を務めた右打者のエスコバーは打率2割8分と好調だが、試合には出場しなかった。高津監督は「ちょっと色んなことがあってあの打順になったというのは頭に入れておいてください」と話した。

 ただ〝藤浪攻略″とまではいかなかった。2回に先頭の山崎の安打で出塁し、宮本の送りバントで一死二塁。吉田成の適時打で1点を先制したものの、6回までは走者を出しながらも得点を上げることはできなかった。3点を取った7回も3失策と相手守備の乱れがあった。

 それでも指揮官は5カードぶりの勝ち越しに「今週のスタートが(20失点と)あまりにひどかったので、この2試合、投手でしっかり勝てた、打線もつなげたというのは良かったかな」と振り返り「こういう戦いが明日も明後日もできたら」と前向きにとらえていた。