好投も報われず――。昨季未勝利からの復活を目指す阪神・藤浪晋太郎投手(26)が30日のヤクルト戦に今季2度目の先発登板。自責点1の好投も援護なく、最後は味方の守備に足を引っ張られる不運もあり、7回8安打4失点で降板となった。

「どこの打順からでもつながるイメージがある。雑にならないように攻めていければいいと思います」と最速154キロの直球とキレのあるスライダー、フォークを軸に、テンポの良さは、3月からのオープン戦、練習試合を通じて〝今季一〟とも言える内容だった。

 2回1死二塁から吉田大成に左前適時打を許し先制点を失った以外は、プロ初勝利を目指すヤクルトの左腕・高橋圭とがっぷり四つの投手戦を展開。制球面も初回に与えた青木への四球のみと、近年の不調の原因を完全克服にした。だが、この日は運に見放された。

 中盤6回まで攻撃陣が高橋圭の攻略に苦しみ無得点と藤浪を援護できずにいると、7回裏には遊撃・北條の2失策などで内野安打3本を絡められ、さらに3点を失った。藤浪は打球直撃のアクシデントにも続投を志願し、勝利への執念を見せたが、結局、115球を投げ切ったこの回限りで降板。自身の今季初勝利は次回以降にお預けとなった。