ソフトバンクの松田宣浩内野手(37)の打棒がV字回復している。29日の西武戦(ペイペイ)は3打数1安打だったが、快音が戻った25日の日本ハム戦以降、4試合連続安打をマーク。28日の試合では今季初の猛打賞を記録するなど、ここ4試合の成績は15打数7安打、打率4割6分7厘と開幕からの不振がウソのような数字を叩き出している。

 なぜなのか。打撃部門を預かる平石打撃兼野手総合コーチは浮上理由の一つとして〝相棒交代〟を挙げた。松田宣は25日から柳田のバットを借用中。同コーチは熱男のこの突発的な判断が奏功していると見ている。

「マッチはここ数年(グリップ部分がなだらかに太くなっていく)タイ・カッブ型のバットを使っていたんですけど、今年はずっと打球が滑っていたんですよ。なかなかヘッドが利いていなかったんで、柳田から借りたグリップエンドまで真っすぐ立っているバットは、逆にヘッドが利くんじゃないかなと思って見ているんです。だから、僕は理にかなっていると思います」

 松田宣は3年前から巨人・坂本のバットを参考に契約メーカーに発注して愛用。それ以前は今、拝借している「柳田モデル」に近いバランス感のバットを使っていた。今回、気分転換も兼ねた原点回帰が見事にはまった格好だ。

 しばらくは新相棒とのタッグが続きそうだが今後は坂本と柳田、どちらを選ぶのかも注目だ。