前回の雪辱を果たせなかった…。巨人の成長株・戸郷翔征投手が、29日のDeNA戦に先発。4勝目へ向け「ランナーを出しても粘り強く投げたい。強気で行きます」と臨んだマウンドだったが、5回78球4安打3失点で無念の降板となった。

 相手の妙なテンポに巻き込まれてしまったかのような感じだった。状態は決して悪くはなかった。直球と、どんなカウントからでもストライクが取れるスライダーの出来が生命線だが、どちらも及第点と言えるもの。投球のリズムもよく、5回まで毎回の7三振を奪った。

 3回に梶谷の一発で先制点を奪われ、4回も無死一塁のピンチを招いたが4番・佐野に外角カーブを引っかけさせ二ゴロ併殺打に取ると、続くロペスから外角スライダーで見逃し三振を奪う粘りの投球を展開。しかし、5回一死一塁で8番・高城に甘いスライダーを捉えられ、まさかの被弾で2点を追加され、その裏の打席で代打を告げられた。

 今季は高卒2年目ながら開幕から3戦3勝とノッていたが、これで前回22日の中日戦の4回途中3失点KOに続いて2連敗。戸郷は「調子が良かっただけに、あの2本のホームランはすごい悔しいです。次に向けてしっかりと反省して、修正します」とコメントした。

 打線も丸の8号ソロ、ウイーラーの4号ソロで追い上げたが、終わってみれば散発4安打の敗戦劇…。戸郷にとってもマウンドで不完全燃焼が続いたが、絶対に越えなければいけない最初のハードルと思いたい。