プロ通算1000安打 ソフトバンク・柳田「最大の幸運」は王球団会長との出会い

2020年07月29日 11時00分

通算1000安打を達成したソフトバンク・柳田

 ソフトバンク・柳田悠岐外野手(31)が28日の西武戦(ペイペイ)で史上306人目の通算1000安打を達成した。912試合目の3回、もう少しで本塁打という右翼フェンス直撃の単打で決め「プロ入りした時は1本打つことが目標で、まさか自分がこんなにヒットを打てるとは思っていなかった」と感慨深げな表情を見せた。

 かねて数字には無頓着だ。ただ、節目の数字に到達するたびに「携わってくれた方々が喜んでくれる」と人の縁に感謝する。「ホークス入団は僕の運命。出会いに恵まれた」。紛れもなく王球団会長との出会いを指す。

 2010年ドラフト会議、球団は秋山翔吾(現レッズ)の2位指名を検討。寸前に王会長の意向で柳田の指名に転じたのはあまりに有名だ。ただ、この後も“規格外のドラマ”は続いた。「少なくとも3年は王会長に、というスタンスで預けた」(フロント関係者)。球団の総意で後にも先にもない超異例の「会長専権」のスラッガー育成が施された。王会長は足しげくファームに通うと、柳田に「見逃しでは何も生まれないぞ。とにかく打席に立ったら、思い切り振って帰ってくるんだぞ。お前さんはそれでいいんだから」と言い続けた。

 柳田の恩師である広島経済大学元監督・龍憲一氏は「王会長の傘に守っていただいた。王会長でなければ、あれほど大きく育ててはいただけなかった。柳田が人生を振り返った時に『最大の幸運』と言える出会いだったのではないでしょうか。私としても感謝しかありません」と目頭を熱くする。

 観戦した王会長の前で節目の一打を放った柳田。これからも規格外の野球人生で、恩を返していく。