大型トレード否定せず! 独走巨人は支配下残り1枠をどう使うか 

2020年07月29日 06時15分

巨人の支配下登録枠は残り「1」。原監督は動くか…

 迅速な補強策は吉と出るのか――。首位を快走する巨人が活発な動きを見せている。すでに2度の交換トレードを敢行し、チーム内でも4選手を育成から支配下に昇格させた。積極的に戦力を拡充したことで、原辰徳監督(62)の幅広い采配を可能にしたが、一方で支配下選手はすでに上限70人ギリギリの69人。コロナ禍で先行き不透明なシーズンとあって「急ぎ過ぎでは?」との声も上がっている。 

 このまま突っ走るか。28日のDeNA戦(東京ドーム)はエース菅野が7回2失点と粘投し、攻撃陣も坂本、丸、岡本の主力勢が打点を叩き出して4―2で快勝。2位・ヤクルトを4・5ゲーム差に突き放し、12球団最速で20勝に到達だ。原監督も「まあまあ、まだ振り返るのは早いね」と言いながらも「エッヘッヘッヘ」と笑いが止まらなかった。

 そんな指揮官の巧みなやりくりを可能にしたのが、フロントサイドが仕掛けた積極的な補強策だ。開幕直後から楽天との間で矢継ぎ早にトレードを行い、ウィーラーと高梨を獲得。懸案だった右の大砲とリリーフ強化へ、チーム状況に応じて即座に手を打っている。

 それは外部に限った話ではない。内部での戦力補充にも前のめりで、春季キャンプの話題を席けんしたモタに始まり、ディプラン、沼田が育成を卒業。26日には中継ぎ右腕の田中豊を支配下登録し、即一軍デビューさせた。首脳陣としては起用の選択肢が広がったことも追い風となっているが、一方では切迫した問題にも直面している。

 それは70人をリミットとする支配下選手の登録人数だ。田中豊の昇格で巨人は12球団最多の69人となり、球団内には「先の長い戦いを考えれば、急ぎ過ぎではないかな?」との声もある。

 最大の焦点となっているのは「残り1枠をどう使うのか?」についてだ。今年の支配下登録期限はコロナ特例で9月30日まで。残り2か月以上もあるが、背広組の一人は「70人を全部埋めてしまったら、育成選手のやる気がなくなってしまう。そこは簡単には埋められないと思う」という。

 加えて、今季はコロナ禍のシーズンで一寸先は闇の状態。シーズンの中盤以降、故障者が続出するなどの緊急事態が発生した際に「適材適所の補強をするには、枠の余裕がないかもしれない」(球団関係者)との見方もある。

 育成昇格枠を残す前提であれば、さらなる交換トレードによる補強は可能でも身動きが取りづらい状況に変わりはない。そのため、田中豊の昇格後も編成陣は巨人側が複数選手を放出する2対1などの大型トレードの可能性を「ないとは言えない」と否定しなかった。

 先手必勝とばかりに上限ギリギリまで埋めた積極策。今のところは好循環を生んでいるが、今後の状況に応じてフロント陣がどう対応していくのかもV2へのカギとなりそうだ。