広島がリクエストに泣き最下位に転落した。問題の場面は2―3で敗れた28日の中日戦(マツダ)の8回だ。

 2番手・塹江が二死一塁からビシエドに右翼線への二塁打を浴びたが、素早くクッションを処理した右翼・鈴木誠から二塁・安部→捕手・会沢とよどみない中継プレーで一塁走者の大島をホームでアウトにしたかと思われた。

 しかし、中日・与田監督のリクエストにより、判定が覆り、まさかの同点に…。佐々岡監督もあ然とした表情を浮かべる中、さらに3番手・菊池保が適時内野安打を浴びて逆転負けを喫した。

 タイミングは完璧にアウトだっただけに指揮官は「あのタイミングでセーフになると難しいところがある」とガックリ。張本人の会沢も「少しでも当たってしまうとダメだし、前にいると追いタッチになる。コリジョンを考えながらだったが、悔しい結果になった…」と反省の弁を口にした。

 ただ、この微妙な判定にチーム内からは「あれがセーフならば捕手は断然不利。(走者の)けがを覚悟で腕や顔にタッチにいかないといけなくなる。それだと本末転倒なのに…」(球団関係者)との〝物言い〟が噴出。一方で「気を使い過ぎてタッチが甘いところもあった。もっと激しくいくべきだった」との声も…。いずれのせよ、終盤に逆転を許し後味の悪い敗戦となってしまった。