〝静かな神宮〟なら勝てる! 阪神・藤浪670日ぶり勝利の条件揃った 

2020年07月28日 06時15分

甲子園の室内練習場で調整に励んだ藤浪

 次こそは――。阪神・藤浪晋太郎投手(26)が27日に甲子園での投手練習に参加し、次回先発に有力な30日のヤクルト戦(神宮)へ意気込んだ。前回23日の広島戦は7回途中4失点で負け投手になった。一時は勝利投手の権利を得ながら、6回にピレラに逆転の満塁弾を被弾しただけに「ストレート一本にならないように、投球に幅を持たせられるように改善したい」と話したが、敵地ながら2018年9月29日以来となる「復活星」へ諸条件が整っている。

 神宮球場はプロ通算22試合10勝5敗というゲンの良さに加え、対戦相手のヤクルトは3度のトリプルスリーを記録している山田哲の登録をこの日抹消した。

 藤浪は「荒れ球」が持ち味であると同時に「対右打者への制球力が課題」となっている。ときにそれが過剰な意識として投球に現れ、突然制球を乱し、失点を重ねるなど近年の不振の原因とされた。とりわけ相手の懐を厳しく攻める必要がある中軸打者のときに起こりやすい傾向があっただけに、リーグ屈指の右の強打者・山田哲の不在は悩める右腕には追い風となりそうだ。

 さらにそんな藤浪の悪癖が顔をのぞかせるたびに心ないヤジで過剰に反応する〝アンチ〟も、今回は限られたものになりそうだ。コロナ禍での公式戦の観衆の上限は現状5000人。ファンの〝密集度〟も通常のシーズンとは異なっている。主催のヤクルト関係者によると「今年はホーム側のファンが一塁や右翼、ビジターがその逆というように、ファン同士が固まりあう席配置になりにくい。とくに内野席にその傾向が顕著」で、これまでのようにグラウンドの片側だけに自軍のファンがいるのではなく、自軍と敵ファンが360度均等の感覚に近いイメージだという。

 さらに「どの球団も現状5000人で行う主催試合は年間席購入者の方や、ファンクラブ会員の方から優先発売しているので『どの席』というより『観られるのならば、どこでも』というお客様が多い」(同関係者)。比較的〝お行儀の良い〟ファンのなかでマウンドに上がれる状況なのだ。

 すでに3月にも無観客での練習試合で4回無失点と「静かな神宮」での予行演習も済ませている藤浪。「敵地にはなりますが、ファンの方々の歓声に応えられるような投球をしたい」とすでに本番当日のイメージを膨らませている。神宮に吹く追い風をバックに、果たして670日ぶりの勝利を飾れるか…注目だ。