阪神「KYガッツポーズ」容認も強さの秘訣 他球団コーチが虎首脳を称賛

2020年07月27日 06時15分

物議を醸した21日の広島戦での馬場ガッツ

 指揮官の思いが通じたようだ。阪神は26日の中日戦(ナゴヤドーム)に9―3と快勝し、再び貯金1とした。2―3の8回に5安打2四球に敵失が絡んで一挙5点を奪い逆転。同点打の福留や決勝打の梅野もさることながら矢野燿大監督(51)は途中出場で8回に安打と二盗でチャンスをお膳立てした6年目の植田海内野手(24)を「めちゃくちゃでかい。あれは海にしかできない」と褒めちぎった。

 11日のDeNA戦では同じく途中出場の中堅守備で逆転負けにつながる失策を犯した。その借りを取り返す植田の働きぶりを目の当たりにした虎首脳陣は、今の若い選手は叱るより褒めた方が良い仕事をすることを改めて確信した。

 阪神では試合中のガッツポーズを奨励しているが時として〝KY〟なアクションに映ることもある。21日の広島戦では3点リードの7回一死一塁から登板した25歳の馬場が安打や四球で満塁のピンチを招き、最後は投ゴロ併殺打で危機を脱出。その際、大はしゃぎでベンチに戻ってきたシーンは「そもそも自ら招いたのでは?」と物議も醸した。だが指揮官は「まあ結果ゼロだったし」と寛容な姿勢を貫いた。

 これを見た他球団のコーチは「なかなかできることじゃない。『ガッツポーズしてる場合か?』ってダメ出しするチームもあると思うが、ある意味でこれが今の阪神のカラーで強さ」と評価。その上で「馬場は翌日も中継ぎで前日より安定した内容で1回を0点に抑えた。しかもガッツポーズが小さくなっていた。選手が過ぎたことを引きずって萎縮するのが一番良くない。長いシーズンで若手が計算できる戦力になるまで待つ覚悟があるから細かい部分を不問に付す。それもまた勇気がいること」と虎首脳陣のスタンスを称賛した。

 開幕直後こそ最大で8つの借金を背負った阪神だが、気がつけば7カード連続負け越しなしと安定してきた。舞台裏での首脳陣の〝忍耐〟を背景にチーム力の底上げも着実に進んでいる。