阪神3位浮上!V字回復の裏に首脳陣の筋トレ!?

2020年07月22日 06時15分

V字回復で3位に浮上した阪神

 さあ、巨人追撃だ。阪神は21日の広島戦(甲子園)に9―4で逆転勝ちし、今季初の5連勝を飾った。最大8つあった借金は完済し、気が付けば貯金生活に突入した。今季は巨人との開幕3連戦3連敗から始まり、先週15日まで最下位をうろついていたが、今や3位まで浮上。9日から21日までの本拠地11試合で9勝2敗と無類の強さを発揮した背景には矢野燿大監督(51)以下、首脳陣による〝日々の鍛錬〟があった。

 開幕直後のズッコケぶりは何だったのか。派手な7月反攻を客席からファンに見てもらうための演出だったのか。そう思いたくなるほど、今の阪神は強い。

 今季ワーストの借金8を背負ったのは初の4連敗を喫した今月2日のこと。4、5日にマツダスタジアムで広島に2連勝して勢いをつけると、5カード続く本拠地・甲子園で完全に息を吹き返した。

 この日も最近の強さを象徴するような試合だった。初回に先発の秋山が首位打者・堂林に先制ソロを浴びるも、直後に助っ人・サンズがバックスクリーンに4号同点弾を放り込んだ。3回には主将・糸原が勝ち越しの2号2ランを左翼席へ。5回は4番の和製大砲・大山が5号2ランを放つなど3点を加え、7回には開幕から打撃不振に苦しんでいた北條が18打席目で今季初安打となるソロアーチを左翼席に突き刺した。1試合4本塁打は2017年9月2日の中日戦以来で3年ぶりだ。

 阪神のV字回復は日程とも関係がある。今季は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から例年にないスケジュールとなっており、阪神は開幕から5カード連続での遠征を強いられた。特に最初の4カードでは2勝10敗と大苦戦。ビジターでの試合が続き、満足な練習ができなかったことも響いた。

 危機感を抱いていた首脳陣はチーム立て直しのため、本拠地・甲子園に戻った今月7日から出場機会の少ない若手野手を中心に「早出」を課した。全体練習前に筋力トレーニングや打撃練習をすることで、チーム力の底上げを図るのが狙いだった。

 同時に矢野監督ら多くの首脳陣も連日のように午前中から球場入りし、隣接する球団施設でトレーニングに精を出すようになったそうだ。ストレス発散、体力強化…理由は様々だが、始めてしまえばアスリートの血が騒ぐ。丸太のような腕っぷしの井上打撃コーチや30代の新井打撃コーチばかりでなく、50代の矢野監督や清水ヘッドコーチまでもが連日〝本気の汗〟を流して己の肉体もイジメ抜いているという。

 意図的だったのか定かではないが、首脳陣の筋トレと若手らの「早出」は時間帯が重なった。コーチらに選手を監視する狙いはなかったと思われるが、嫌でも緊張感は高まるし練習に熱も入る。その積み重ねが2週間に及び、チームの勝利という最高の形で成果が表れているようだ。

 5連勝で今季初の貯金生活に突入し、矢野監督も「いい点の取り方をしてくれた。(貯金は)素直にうれしいです」と頬を緩めた。しかし、まだ25試合を消化したのみ。虎首脳陣は「まだまだ」と手綱を緩めるつもりはない。