ソフトバンク・柳田悠岐が充実の一途 昨季の大けがで心境に変化「悩めるのってめっちゃくちゃ幸せな」

2020年07月20日 11時00分

オリックス・山本から適時打を放ったソフトバンク・柳田

 ソフトバンクの主砲・柳田悠岐外野手(31)が絶好調だ。ここまで27試合を消化して打率3割4分8厘、9本塁打、21打点。18日のオリックス戦(京セラドーム)では天井直撃、飛距離150メートル超の衝撃弾を放ち、19日の同カードでは0―0の7回に相手エース・山本から先制の適時二塁打をマーク。8回の守備では球界屈指の強肩でピンチの芽を摘むなど攻守で輝きを放っている。

 今季の目標はシンプルに「全試合出場」。毎試合終盤、守備からベンチに引き揚げる際には、今にも止まってしまいそうな重たい足取りで戻ってくる。それは余力を残さず戦っている証拠でもあり、一方で笑顔を振りまく姿も目立つ。球団関係者は「純粋に野球がやりたくて仕方なかったんだと思う」と、しみじみ言う。

 昨年は選手生命を脅かしかねない左膝裏腱断裂の大ケガに見舞われた。だからこそ気づいたこともあるのだろう。リハビリ中に経過報告も兼ねて一軍本拠地を訪れた際、打撃の調子が芳しくなかったベテランの内川と松田宣に悩みを打ち明けられると、柳田は「一軍の舞台で『ここが違う、あそこが違う』『ここがうまくいかない』とか悩めるのって、めっちゃくちゃ幸せなことっすよ。本当にうらやましいっす」と真剣な表情で返したという。チーム内でも知る人ぞ知る逸話だ。

 つらい経験をしたからこそ、以前にも増して今を大事にする。新境地で迎えたプロ10年目、柳田の心技体は充実の一途だ。