巨人・原辰徳監督(61)が17日のDeNA戦(横浜スタジアム)で天候を読み抜き、執念采配で4連勝をものにした。

 まだ雨の落ちていなかった初回に先頭の亀井が四球で歩くと、指揮官は2番・坂本の初球で、犠打のサインを出した。ボール球だったため坂本はバットを引き、その後ヒッティングに変更。4球目を中前打とし27打席ぶりに「H」マークが点灯したが、ベンチの〝早仕掛け〟の意思はこれではっきり見えた。

 無死一、二塁として原監督は続く丸にも再び犠打サイン。ストライク球を空振りしたため二走・亀井が飛び出して憤死したが、指揮官は「天気予報は良くないというのは分かっていたわけだから、最初に1点を取りに行こうと、初回のあれ(坂本、丸への犠打指示)もあった」と意図を説明した。

 初回は得点につながらなかったが、2回に1点をもぎ取ると、同点とされた直後の3回に丸の4号ソロが飛び出して2―1のまま6回裏に雨天コールド勝ち。広島からの移動ゲームとなった試合で中継ぎ陣も温存でき、28日のDeNA戦(東京ドーム)までロード続きのチームにとって大きな1勝となった。

 原監督は「こういう形で勝ちを付けることができたのは、ジャイアンツにとっては幸運であったというところですね」と感謝すると、5回1失点で今季初勝利の今村に「あの(天候が)悪い中ね、良く頑張った。粘り強く投げたと思います」と合格点を出した。