風格すら漂ってきた。巨人の新若大将・岡本和真内野手(24)が、16日の広島戦(マツダ)で3試合連続となる8号2ランを左中間スタンド2階席に叩き込んだ。この瞬間、同じ7本塁打で並んでいた広島の主砲・鈴木を抜きリーグ単独トップとなった。

 右翼を守っていた鈴木は腕組みしたまま、岡本の打球を目で追いもしなかった。それだけ豪快な一発だった。5―2で迎えた7回、二死二塁で迎えた4打席目。広島の4番手・フランスアの投じた2球目、外角151キロの直球をシバき上げた。まさに〝打った瞬間〟の当たり。クールに打球を見送りながら、背番号25はゆっくりと一塁へ走った。

 ダメ押し弾に盛り上がる巨人ベンチ。しかし、迎え入れた〝初代若大将〟原辰徳監督(61)は本人を前にさほど喜びを見せず。〝まだまだ〟と言わんばかりのクールなエアタッチで出迎えた。

 これで鈴木、中日・ビシエドを抜き単独トップに。今季はどこまで打ってくれるのか。