中日 観客動員数「3500人」の怪 プラチナチケット化するはずが…

2020年07月16日 11時00分

ナゴヤドーム

 

そう、うまく事が運ぶわけでもないようだ。プロ野球は10日から観客を入れての公式戦開催を解禁。上限5000人ながら球場にファンが帰ってきた。ただ、各球団から発表される日々の入場者数には“気になる差”がある。有観客試合2カード目となった14日以降に観客数がリミットを大きく下回るケースが多発しているのだ。本紙は中日にスポットを当て、内情に迫った。

中日の本拠地がある愛知県は東京都と違い、7月に入ってから新型コロナウイルスの新規感染者が0もしくは1桁台で推移している。球場は梅雨時期でも雨の心配なく試合観戦できるナゴヤドーム。有観客試合解禁となった先週末の広島3連戦では上限5000人の中で10日4958人、11日4962人、12日4973人が集まった。

 今年のプロ野球は本来の3月20日から約3か月遅れとなる6月19日に開幕。その後もファンは各球場で繰り広げられてきた熱戦の様子を映像や報道を通じてしか知ることができず、生観戦を心待ちにしていた。しかも、今月中は各球場とも観客の上限は5000人。チケットはプラチナ化するものと見られていたが、週が明けると状況は変わってしまった。

 中日は14日からのナゴヤドームでのDeNA3連戦で、いずれも前売りでは約3500枚しかさばけず、残り約1500枚を当日券として販売することになった。14、15日の観衆は3660人、3698人。両日とも当日券の販売枚数は200枚に届かなかった。

 なぜ、プラチナ化するはずだったチケットがダブつく結果となったのか? 原因はいくつか考えられる。一つには平日開催だったこと。球団関係者も前カードの広島3連戦との客の入りの違いについて「一番大きいのは火、水、木と平日開催になったこと」を第一の理由に挙げた。

 チケットの販売方法も関係したようだ。中日の場合、制限入場期間中はナゴヤドームなどの窓口販売を取りやめ、すべてウェブサイトに変更。購入するには無料会員も含めて名前や住所、生年月日、電話番号などを入力して中日公式ファンクラブの会員となり、チケットサイト「ドラチケ」で購入することになった。そうした手続きを煩雑と思う年配者が敬遠した可能性もあるという。

 球団関係者は「法人が多いシーズンシートオーナーのような、これまでチケットを(手売りで)購入して営業で使われてきたような方は(ウェブになって)購入を控えるということもあるようです」と話す。また、カープファンがナゴヤドームでの広島戦のチケットを入手するため中日のファンクラブに入会するケースも多く、平日のDeNA戦と大きな差が出たとも考えられる。

 直前のチーム事情も良くなかった。7日からのナゴヤドームでの6連戦で1勝4敗1分けと負け越し。7日のヤクルト戦では延長10回のサヨナラ機に投手を代打に送る与田剛監督(54)の“迷采配”が物議を醸したことも少なからず客の入りに影響を及ぼしたようだ。

 最近では特に東京都で再び新型コロナ感染者が急増しており、リスク回避の観点からチケット購入を手控えているケースも考えられる。そのためチケットを売る側も「こういったご時世で積極的に『ぜひ来てください』とはなかなか言いづらい面もある」(前出の中日関係者)。今後もあらゆる状況に注視しながら、集まったデータをもとに試行錯誤する日々が続きそうだ。