原口がベンチの肥やしに…矢野阪神の苦しい「捕手2人制」事情

2020年07月16日 06時15分

捕手2人でやりくりする阪神・矢野監督

 一時は1点差に迫る主砲・ボーアの追撃弾も及ばず、阪神はヤクルトに5―9で敗れて再び最下位に転落した。矢野燿大監督(51)も「今日みたいな競り合ったゲームを取れるようにならないと…」と苦い表情。結果的に勝敗は6回以降、中継ぎ陣が踏ん張り切れなかったことに尽きる。

 ただ、その一方でチームは用兵面で、敵よりも苦しい選択を強いられている。象徴的なのが15日現在、リーグで唯一、ベンチ入りの捕手を梅野、原口の2人でやりくりしている点だ。

 通常は捕手3人体制がセオリーも、阪神は今月2日に坂本を抹消して以降、梅野が正捕手で先発し続け、原口は控えに。梅野同様、原口もかつて一時は4番を務めたほど打撃には定評があり、開幕第2戦には本塁打を放つなど、捕手3人体制なら、代打や一塁手としての先発など「マスク」以外の役割も期待できた。

 だが、現状の捕手体制では原口は必然的に捕手・梅野に〝有事〟が起きた際のために「最後まで起用ができない」選手に…。原口が代打などで途中出場した場合は、そのまま内・外野のどこかにつきながら「捕手」での緊急出場も想定しなければならない。

 そもそも9日の巨人戦から、ほぼ固定の現状の先発オーダーは、試合展開により守備・代走が必要となる面々が極めて多い。守備に難があるボーアやサンズに守備固めを送らなければならないほか、ベテラン・糸井も現在、下半身のコンディションに不安を抱えている。「守備・代走要員」を他のチームよりも手厚くスタンバイさせなければならず、そのために泣く泣く捕手枠を削っているのが現状なのだ。

 捕手は「3人」が理想なのは、捕手出身でもある矢野監督も理解している。それだけに今後の戦いを進めるうえでも猛虎では解決すべき、喫緊の懸案事項となりそうだ。