今こそ〝マツダアレルギー〟払拭だ――。巨人・原辰徳監督(61)が、鬼門でチーム立て直しを図る。

 ほっともっと神戸でのヤクルトとの主催カードで連敗。今季初の4連敗となり首位を明け渡した巨人は一夜明けの13日、神戸から広島へと移動した。

 原監督は「今、現状として欲しているからね、勝利を。できればいいコンディションでやれるとね」と、雨に振り回されたヤクルト戦を引き合いに出し、一心不乱に勝利をもぎ取りたい心境を明かした。

 ただマツダスタジアムでの広島戦は昨季4勝7敗1分け。一昨年も2勝9敗1分けと分が悪い。チーム力もさることながら、劣勢を誘発するのはカープファンで埋め尽くされる、独特の球場の雰囲気にある。昨年から指揮を執る原監督も「球場全体のカープの応援に一体感があった」と真っ赤に埋め尽くすスタンドのファンによる〝圧〟に、居心地の悪さを感じていた。

 しかし、今季は新型コロナの影響でくしくも観客の入場制限。指揮官は「まあ、それはあまり…」と意に介していなかったが〝圧力〟が分散されることでストレス軽減につながるはずだ。

 急務となる連敗ストップのキーマンに指揮官は「吉川(尚)が良くなってきたからね。1番で固まってくれるといいかな」と11日の試合では途中出場ながら2号2ランアーチを放つなど、復調の兆しを見せている吉川尚を指名。ナインへは「最低バッターは4点(得点)。ピッチャーは3点(失点)です」との注文も忘れなかった。

 鬼門での連敗ストップで、原巨人が再び〝首位街道〟を走る。