今年はここからが鯉の季節!? 広島は12日の中日戦(ナゴヤドーム)に7―2で勝利。先発の遠藤淳志が6回1失点の好投を見せ、打線も得点を重ねて12安打7得点と隙を見せなかった。

 3年目の遠藤はプロ通算2勝目の今季初勝利。先発ではうれしい初白星だ。前回登板の5日の阪神戦(マツダ)では5回8失点と大荒れで、阪神・ボーアには手痛い満塁弾を浴びた。虎の新助っ人を勢いづかせてしまっったが、そこから見事に立ち直った。走者は何度も背負ったものの、中日打線に与えた点はわずか1。「とにかく皆と野球して、勝っていきたいという気持ちしかなかった。(前回登板の)悔しい気持ちを今回ぶつけられたので良かったです」と笑顔を見せた。

 前日(11日)に23安打19得点と大爆発した打撃陣もその勢いのまま、遠藤を援護した。初回一死二塁で西川が適時二塁打を放ち先制すると、3回二死二塁では鈴木誠が適時打。「いい先制点になって良かった」(西川)。7回は代打・安部の安打を足掛かりに、一死一、二塁のチャンスを作ると、またも西川が適時二塁打。鈴木誠も適時二塁打を放つなど、4点を追加した。

 連勝の赤ヘル。14日から有観客での本拠地・マツダスタジアムで巨人戦、ヤクルト戦が続く。「いい形で本拠地に帰れるし、ファンの声援が選手の力になると思う。また頑張っていきたい」と佐々岡監督。5月の鯉の季節は緊急事態宣言で試合ができなかったが、今年はここから、2016年から18年までリーグ3連覇を果たしたコイの底力を見せつけるつもりだ。