またもや〝お家芸〟が炸裂だ。巨人・原辰徳監督が9日、不振にあえぐホープ・吉川尚輝内野手の再起を願い、「悪川くん」に〝改名〟した。

 この日の阪神戦の試合前練習で、甲子園球場の室内練習場に足を運んだ指揮官の視線の先には吉川尚の姿があった。「1番・二塁」の定着が望まれたが、打率2割6厘、1本塁打、2打点と寂しい数字。何とか再生させたい一心から指揮官は実に30分近くも付きっ切りで直接指導に当たった。

 期待していた活躍と現実はかけ離れており、指揮官も「本来(の姿)じゃないですよ」と現状を分析している。さらに「あれが本来だったら改名せにゃいかん」としばし考えを巡らせて導き出したのは「苗字から〝悪川〟だな! 〝吉〟じゃない。(今の状態では)まだ〝悪川〟だね。〝悪川〟に〝くん〟をつけないと」と最終的に〝悪川くん〟に着地した。

 先日は足のスペシャリストになりつつある増田大について、かつて代走の切り札だった鈴木尚広氏にちなんで「『タカヒコ』ぐらいになっているかもしれないね」と〝命名〟したばかり。首位を走るチームと同様、ユーモラスな〝名前芸〟の頻度も上がっていきそうな気配だ。

 そして何よりも、〝悪川くん〟から吉川への一日も早い回帰が待たれる。