巨人の正二塁手レースから脱落したのか…吉川尚輝の気になる現在地

2020年07月09日 06時15分

開幕は「1番・二塁」で迎えた吉川尚だが…

 あのスター候補の現在地は…。巨人長年の悲願である正二塁手の出現と、今季の重要課題だった1番打者の台頭。両方を同時に満たすピースとして活躍が期待されたのが吉川尚輝内野手(25)だった。しかし、ふたを開けてみれば「1番・二塁」でのスタメン出場は15試合のうち、わずかに5試合。ポテンシャルの高さは誰もが認めるところだが、チーム内外から受けている現状の評価は…。

 8日の阪神戦(甲子園)は雨天中止となり、今季初の遠征は2日連続で流れた。試合前練習で脇腹に異変が起き、スタメンから外れる予定だった坂本には恵みの雨となったが、喜んでばかりもいられない。中止となった2試合分が9、10月の予備日に振り替えられると13連戦、10連戦となるだけに、原監督も「致し方ない」と表情は冴えなかった。

 そして、今季こそ「1番・二塁」でのレギュラー奪取が待たれる吉川尚も、8日のスタメンから外れていた。チームはもちろんG党からも熱い待望論が湧き上がっているが、開幕2戦目までは〝定位置〟で出場するも、3試合目で早くもスタメン落ち。阪神先発左腕のガルシアに対し、首脳陣が送り出したのは右打ちの3年目・湯浅だった。

 この判断について、原監督は「尚輝にもファイティングスピリットに火をつけてあげないとね。このままの状態でずっと1番・セカンドが保証されるというふうに思われるのも良くない」と説明していた。そこでチーム内から上がったのは期待と現実との〝温度差〟だ。「首脳陣が尚輝をレギュラークラスと踏んでいれば、相手(の先発投手)の左右に関係なくスタメンで使う。残念だけど、現状はそういう評価なんでしょう」(チームスタッフ)

 結局、長年の懸案である二塁を固定する状況には程遠く、先発出場したのは吉川尚、増田大、北村、湯浅、若林の5人。8日の相手先発は変則右腕の青柳だったが「8番・二塁」での出場が予定されたのは両打ちの若林だった。

 また、ライバル球団からは別の見解も示されていた。開幕2カード目には「コンディションが万全ではないように感じるね。どうも腰をかばいながらスイングしているようにも見える。あの能力の高さを考えれば、チームとしては一年間フルに戦わせたいだろうけれど、休ませながら使う方が賢明と判断したのかもしれないね」というものだった。

 5番と並んで原巨人の最重要課題だった1番打者。開幕直前にも指揮官は吉川尚の「1番・二塁」を「(シーズンの)最後の最後まで引っ張っていってくれたら」と期待していたのだが…。

 吉川尚には8日時点で打率2割6厘、1本塁打、2打点とパッとしない数字が並ぶ。走攻守そろった逸材が巻き返せるのか、注目だ。