西武が恐れる楽天の独走…苦境救う若獅子現れるか

2020年07月06日 20時30分

 西武にチーム浮上の活性剤となる〝下克上〟の時が訪れている。

 開幕から続いた本拠地15連戦を7勝7敗1分けの3位で終えた西武。7日からはいずれも敵地で2位・ロッテ、首位・楽天との上位対決12連戦を迎える。

 最下位・オリックスに2勝3敗1分けと負け越した5日、辻監督は「昨年も15試合でこんなもんだったでしょう」と連覇を果たした昨年同時期(7勝8敗)を引き合いに慌てた様子はなかった。

 その一方で、昨年と違うのは西武のお株を奪うチーム打率3割3厘、93得点の好調打線に、同防御率2・84(いずれも12球団トップ)と投打がガッチリかみ合った楽天が首位を快走していることだ。

 この2週間の戦い次第では、西武が恐れている「楽天の独走」を許しかねない状況にもある。そんな中、チームの内情は試合の終盤を締める平井―ギャレット―増田の「新方程式」に早々にメドが立った一方で、看板の打線に目を向けると主力の好不調がはっきりしていてもう一つ、つながりと迫力を欠いている。その中で5日には秋山の後継役・金子(打率1割7分9厘、1盗塁)が首痛のため登録抹消された。

 代わりに昇格したドラフト8位ルーキー・岸には〝研修的〟な意味合いも強い中、このチャンスに「金子からレギュラーを奪え」と周囲からハッパを掛けられているのが、5年目・川越誠司外野手(27)と4年目・鈴木将平外野手(22)の2人だ。

 しかし、5日の試合で金子に代わり「9番・中堅」でスタメン出場した川越は2点を追う6回二死満塁の好機に二飛に倒れるなど、3打数無安打でノーアピール。ここまでスタメンの2試合を含め11打数1安打(打率9分1厘)、鈴木も10打数2安打(打率2割)とチャンスをつかみきれていない。

「もともと2人は優先起用されて今の立場にいるわけではない。巡ってきたチャンスをモノにしなければ去年の愛斗のようにその順位を下げられるだけ。それを見た金子が安心して帰ってきてしまう。金子に何で勝負するか、勝つためにどうしたらいいか。その戦略が頭の中にあって実行できるかでしょう」(チーム関係者)

 現主砲・山川は17年シーズン途中から18年シーズンにかけて「メヒアに打ち勝つことしか考えていない」と宣言し、17年に3年15億円契約を結んだ助っ人・メヒアからその通り「4番・一塁」の座を奪ってみせた。

 過去に現主力の多くが主力の故障や不振のギャップに乗じて世代交代を果たしてきた西武。4年契約を結んだばかりの金子を控えに追いやるほどの若手の台頭は、何よりチームを活性化する。

 チーム状況が苦境のこんな時こそ、若獅子の「下克上」が求められているのだが…。