一昨年は0勝…中日・大野雄〝隔年投手〟のレッテル吹き飛ばす意地の熱投

2020年07月04日 06時15分

大野雄はエースの意地を見せた

 竜のエース左腕が意地を見せつけた。中日は3日の巨人戦(東京ドーム)で、相手先発・菅野の前に打線がわずか1安打のみとノーヒットノーランを阻止するのがやっと。今季12球団初の完封勝利を献上し、チームは0ー5で敗れて連勝が3で止まった。

 5位に転落した完敗の中にも、救いは10年目の大野雄大投手(31)が孤軍奮闘で負けん気の強さを発揮したことだ。

 今季は3度目の開幕投手を務めながらここまでの2戦は大乱調。6月19日のヤクルト戦は4回9安打6失点、前回26日の広島戦は6回11安打4失点で防御率は9・00となり、昨季に9勝8敗、防御率2・58で最優秀防御率のタイトルホルダーも形無しだった。

 一昨年は0勝に終わっていただけに、このままでは〝隔年投手〟のレッテルを貼られ、チーム内外から批判されてしまいかねない危機だった。この日は菅野の好投につられるように奮起。6回に坂本の先制ソロを浴びるまでは6者連続三振を奪うなど7回4安打2失点(自責点1)で計10奪三振の気迫の投球を披露した。

 打席でも大野雄は6回の先頭で菅野を揺さぶろうと、セーフティーバントを試みようとするなど、野手顔負けの、がむしゃらさを見せた。それでも今季2敗目を喫して「我慢比べだったのですが…。仲間が点を取ってくれるまで0点で粘りたかったです」とコメントした。

 与田監督も「坂本の本塁打の1点に抑え、2点目もエラーだから、これまでの悪かったところをしっかり修正して投げてくれた。(2点目のビシエドのエラーは)あんなのは捕ってあげないといけない」と大野雄の投球には納得顔も、野手陣には渋い表情だ。

 開幕前のオープン戦で精彩を欠いた際、大野雄は「前に球数を使って打者を考えさせる投球をしたいと言ったけど、やっぱり自分はそういう投手じゃない。3球勝負ならそれでいい。どんどん攻めていって向かっていく投手」と自戒していたが、3日はそういう投球を見せつけた。闘争心丸出しの投球を思い出した大野雄は、今後チームを引っ張っていけるか。