遂に待望の一発が飛び出した。日本ハムの清宮幸太郎内野手(21)が2日のソフトバンク戦(札幌ドーム)に「6番・一塁」で先発出場し、3点を追う7回一死一塁の場面で今季初アーチとなる2ランを右中間スタンドに放り込んだ。公式戦での本塁打は昨年9月8日のオリックス戦以来で298日ぶり。「点数を取られて迎えた中、なべさん(渡辺)が塁に出てくれたので、何とかしようという気持ちで打席に入りました。点差を詰めることができて良かったです」。ヒーローにはなり損ねたが、追撃弾で存在感は示した。

 3年目でプロ初の開幕一軍入りを果たしたが、スタメン出場はこの日が5試合目。今季初安打を放つまでに15打席を要した。高い期待に反して結果がなかなか伴わず、ネット上ではファンによる意外な〝場外乱闘〟も発生。同じく大砲として期待されながらも満足な結果を残せていない阪神のボーアになぞらえ「清宮ボー太郎」という不名誉な称号までいただいた。

 メジャー通算92本塁打で推定年俸2億7250万円の大物助っ人と比較するのも酷な話だが、いみじくもボーアが来日初アーチを放った翌日に清宮の今季1号が出た。しかし、この日のヒーローは初回のプロ初アーチと逆転サヨナラ2点二塁打を含む3安打3打点と大活躍した1学年下の野村だった。負けてはいられない。