西武がお家芸の〝空中殺法〟で序盤のミスを即帳消しにした。

 互いに1勝1敗で迎えた2日のオリックス戦(メットライフ)、西武は初回の守備でミスが失点につながった。先頭・宗のライナー性の打球が左翼へ。これに左翼手・スパンジェンバーグが猛チャージをかけ捕球に向かうが打球は無常にも直前でバウンド。その上、頭上を越される屈辱のワンヒット、ワンエラーで先発の本田はいきなり無死三塁のピンチに立たされた。

 続く大城に一塁線を破られ先制。さらに一死一、三塁とされTー岡田の中犠飛で2点目を奪われる悪い流れ。そのキッカケを作ってしまったスパンジェンバーグは定位置で責任を痛感しながら挽回の時を待った。

 そして、1ー3と2点ビハインドの3回。この回の先頭で第2打席を迎えた新外国人は相手先発・山崎福の外角143キロストレートを逆らわずにコンタクト。打球はグングン伸びて左中間スタンドへ飛び込む2号〝謝罪弾〟となった。さらに森にも1号ソロが飛び出し西武が大技2発で3回までに3ー3の同点に追いついた。

 守備のミスをすぐにバットで取り返したスパンジーは「打ったのはストレート。追いかける展開だったので、少しでも点差を縮めることができてよかった。カウントが2ボールだったので甘い球を待ってたよ。しっかり自分のスイングをすることができた」と胸を撫でおろしていた。

 さらに責任感の強い新外国人は、5回の第3打席でも右越えの長打を放ち、快足を飛ばして三塁を陥れる。続く源田の中犠飛で生還し、4ー3と逆転の本塁を踏んだ。ベンチでナインの大歓声に迎えられたスパンジーはこれに〝おじぎ〟で応えていた。