雨の降りしきる東京に特大のカミナリが落ちた。巨人・原辰徳監督(61)が1日のDeNA戦(東京ドーム)で、背信投球となった4番手の澤村を〝公開説教〟した。

 3―2と1点リードの8回、4番手でマウンドに上がったが、先頭の代打・乙坂にいきなり3ボール。4球目にストライクを奪うも、5球目も大きく外れ四球…これには指揮官も思わず首をひねった。

 続く柴田を空振り三振としたが、代打・楠本にも最速156キロを出しながら、またもや3球連続ボール…。乙坂同様、カウント3―1から四球で一死一、二塁となるなり、原監督の表情はみるみる紅潮。怒りを押し殺すようにゆっくりとベンチから出ると、高木への交代を告げた。

 火消しを任された高木だったが、結局、二死満塁から3番・オースティンに右翼フェンス直撃の3点三塁打を浴び、3―5と逆転された。

 その後、ベンチで澤村を近くまで呼びつけた原監督は、厳しい表情で説教。最後にはややあきれたような笑みを浮かべながらひと言声を掛けると、失意の澤村を放置し、自身の持ち場へ戻って戦況を見つめた。

 選手のもとへ歩み寄って声を掛けることはあっても、自身のそばまで呼びつけ、叱責するのは極めて珍しい。久々に炸裂した指揮官の怒りが、首位を走るチームを引き締めたのは間違いない。