巨人の新助っ人・サンチェス「丸刈り効果」で好投 〝キャラ変〟でローテの柱に

2020年06月29日 06時15分

勝ち投手の巨人・サンチェス

〝キャラ変〟効果か。巨人の新助っ人エンジェル・サンチェス投手(30)が28日のヤクルト戦(神宮)に先発して6回無失点と好投。打線の援護にも恵まれ、開幕2連勝を飾った。開幕前にはなかなか結果が伴わずに首脳陣を心配させたが、開幕前にクールなインテリキャラからイジられ役へと〝変身〟。いまやローテの柱になりつつある。

 初回こそ一死走者なしからの連続四球でピンチを招いたが、これを乗り切ると徐々に持ち味を発揮した。2回にもらった5点の援護を背に、サンチェスは150キロ超の直球とキレのある変化球を大胆に投げ込み、6回3安打無失点の快投。強力ツバメ打線を力で抑え込み、今季2勝目をマークした。

 ヤクルトとの神宮決戦は菅野と田口に勝ちがつかず、2連勝はサンチェスのみ。防御率も0・77とエースの風格すら漂ってきた。ヒーローインタビューでは「まだまだなので、もっと長いイニングを投げられるようにしたい」と謙虚な姿勢まで見せ、原監督も「メリハリも利いていたし、カットボールも前回よりもまた良かった」と合格点を与えた。

 昨季、韓国プロ野球のSKで17勝を挙げたサンチェスは米大リーグのブルージェイズに移籍した山口の穴を埋めるため、1年目の年俸3億4000万円(推定)の2年契約で入団。だが、オープン戦3戦で防御率10・57と日本のボールやマウンドに苦戦し、6月に再開された練習試合でも2戦10失点と炎上した。先発ローテ入りを決めた指揮官も「変わり身に期待だな」と話していたほどだったが、来日初登板となった21日の阪神戦(東京ドーム)では6回途中1失点で来日初勝利をマーク。今回の好投と合わせて、開幕前とは別人のような活躍ぶりだ。

 転機となったのは、大胆なイメチェンだった。開幕直前練習にそれまでのおしゃれなパーマヘアから突然、丸刈り姿で登場。本人は「新しい気持ちで」と心機一転のつもりだったが、チーム関係者によれば「あれで日本人選手からも頭を触られるなど、すっかりイジられキャラになった。彼は国立大(サント・ドミンゴ大)出のインテリで、韓国プロ野球で結果を残したプライドもあった。同じドミニカ共和国出身同士でも他の外国人選手にもあまり溶け込めていなかった」そうで、散髪を機に周囲の見方から運気まで変わったようだ。

 宮本投手チーフコーチは「本当にマジメ。いつもブルペンで他の投手のフォームを見ている」と野球に取り組む姿勢を認める一方で「家族もコロナの影響で日本に来られないし、心のケアが大事」と〝孤立〟を気にかけていたが、そんな心配ももはや無用。丸刈り効果でムードメーカーとなった助っ人が今後も白星量産を目指す。