開幕ダッシュの原動力となっていた巨人の救援陣がまさかの大炎上だ。

 27日のヤクルト戦(神宮)、2点リードの6回だった。この回から登板した2番手・高木が先頭の村上にいきなり被弾。一死後、雄平、エスコバーに連続安打を浴び宮国にマウンドを譲る。

 その宮国もピリッとしない。代打・荒木にストレートの四球で満塁とすると、代打・青木に中堅へ逆転の2点二塁打を運ばれる。

 さらに4番手の藤岡は山田哲に4号満塁弾を浴びるなどリリーフ陣が総崩れ。一挙7失点で6―9と手痛い星を落とした。

 原監督は「リリーフがね。やっぱり3人投げさせて7点はやっぱり何もフォローできないね。本来の投球を3人ができなかったというところですね」とピシャリと言い放った。

 ただ同情すべき点もあった。開幕8試合中、高木は3連投で早くも5戦。宮国、藤岡も4戦と疲労は確実にたまっていた。
 ベンチの不可解な采配もあった。6回、巨人は岡本の3号ソロとパーラの3号2ランで逆転に成功。さらに一死二塁の好機で先発・田口をそのまま打席に送った。田口は5回83球と余力を残しており、この判断は妥当だっただろう。

 ところが、ここで田口が自ら適時二塁打を放つと、続投を決めていたはずのベンチが田口に代走・北村を送ったのだ。後続の代打・中島と丸が凡退し追加点を奪えず。この回で一気に試合を決めてしまおうという色気が、チームのいい流れを変えてしまった。

 打線は5点を追う9回にプロ3年目の岸田が代打でプロ初安打、初打点をマークするなど、2点を返し反撃。原監督は「粘り強く戦っていますから。また明日切り替えていくということですね」とうなずいたが、この一敗は今後へ尾を引くことになるかもしれない。