ソフトバンクの〝意識高い系〟育成出身右腕・尾形は初登板3失点 工藤監督は「経験がプラスに働くように」

2020年06月23日 23時49分

ソフトバンク・工藤監督は尾形の成長に期待した

 ソフトバンク期待の育成出身・尾形崇斗投手(21)が、23日の西武戦(メットライフ)で念願の一軍デビューを果たした。

 この日、出場選手登録されたばかりの右腕は7回に3番手で登板。二死までこぎつけた後に、昨季の首位打者・森と本塁打王・山川に連続四球を与えて押し出しで1点を献上すると、続く外崎には2点適時打を浴びた。

 投球時に「おりゃー!」と絶叫し、気迫を全面に出す投球スタイルの21歳。この日は2つの三振を奪ったが、デビュー戦の力みもあり3四球を与えて、結局1回3失点というホロ苦いデビュー登板となった。

 尾形は登板後「緊張したということはなかったけど、自分の投球ができなかった。投げ急ぎや気持ちの焦りが投球に出てしまった。もっと力をつけないといけないけど、やり返すチャンスがあれば自分の投球ができるように頑張ります」とコメント。念願の晴れ舞台で強力獅子打線を相手に、パフォーマンス不足に終わった悔しさをにじませた。

 2017年の育成ドラフト1位で入団した3年目。入寮時に哲学書や栄養学の本を70冊以上持ち込むなど、意識高く己を追い込んできた。1年目から「3年以内に支配下なんて考えはみじんもありません。半年で一軍に上がるつもり」と猛練習に明け暮れた。

 だが、1年目のシーズン前半にオーバーワークがたたって肋骨を骨折。そんな姿に工藤監督も「こちらが止めてあげないといけないタイプ」と練習に取り組む姿勢に目を細め、育成ながら「強化指定選手」にリストアップしていた。今年3月に支配下登録される直前には「(昨季新人ながら65試合登板した)甲斐野みたいになってくれるんじゃないかな」と、今季の戦力として大きな期待も寄せていた。

 それだけに、工藤監督はこの日の試合後「緊張もあったと思う。だが、その中で僕らが許容できるのは、勝負に行って打たれるのはしょうがないというところ。ただ、四球は何も生まれない。そこに関してはここからどうなるか分からないが、上に残るにしてもファームに行くにしても、やっぱりコントロールを自信をもって投げられるようにしてほしい。こういう経験が必ずプラスに働くようにしてほしい」と若鷹の成長を信じ、注文をつけた。この悔しさを糧に「育成の星」の飛躍が期待される。