ソフトバンク・東浜「女房とは絶対離婚しません」 達川氏が明かす17年の“夫婦”秘話

2020年06月20日 13時00分

マウンドで話す東浜(左)と甲斐

 最高の“愛妻”と完全復活なるか――。19日のロッテ戦でプロ8年目にして初の開幕投手を務めたソフトバンク・東浜巨(30)は白星を挙げることはできなかったものの、5回2安打無失点と上々の投球を披露した。ここ2年、肩とヒジの故障に泣いた2017年の最多勝右腕は「経験したことがないマウンドで力が入った。少しバテたけど、無失点で中継ぎにバトンを渡せてよかった」。工藤監督も「彼にとって再出発だったと思うが、頼もしく見えた」と賛辞を贈った。

 初の大役での好投の裏には女房役、甲斐拓也捕手(27)のアシストがあった。3回二死一、三塁のピンチで“甲斐キャノン”が炸裂。二盗を阻止して相手に傾きかけた流れを引き戻した。

 2人の間には、こんな“夫婦物語”がある。甲斐が103試合に出場して正妻へと近づいた17年のシーズン中盤、達川ヘッドコーチ(当時)にベンチ裏で「お前さんら、もう離婚するか」と言われたときのことだ。甲斐のリードが問題視され、コンビ解消を持ちかけられると、東浜はこう返した。「甲斐は悪くないです。悪いのは僕。だから僕は絶対に拓也と離婚しませんよ。次は必ず勝ちますから!」。そこから有言実行の6試合連続白星。同年の甲斐は東浜が登板した全24試合でマスクをかぶった。現在、ネット裏から2人の活躍を見守る達川氏は当時を振り返りながら、しみじみと語る。

「あの『離婚しません』のひと言は大きかった。思いが首脳陣に伝わったわけだから。拓也は巨(なお)に救われたよ。だから恩義を感じとる。よく捕手が投手を育てるって言うが、年上の投手が捕手を育てることもある。首脳陣が我慢強く起用したというのもあるけど、あの時の巨の存在があって今の拓也があるんよ。これからは拓也が巨を助けるよ。恩を返したいはずだから」

 円満な家庭には大黒柱としっかり者の女房が欠かせない。3年ぶりのリーグVは開幕投手を務めた東浜と、それを支える甲斐にかかっている。