「2番・一塁」で初の開幕スタメンに抜てきされたソフトバンクの栗原陵矢捕手(23)が、19日のロッテ戦(ペイペイドーム)でサヨナラ適時打を放ち試合を決めた。

 1―1の延長10回だった。二死三塁からロッテ6番手・小野郁投手(23)の149キロ直球を中前にはじき返した栗原は一塁を回ったところで小さく右こぶしを握った。「うれしいのひと言に尽きます」と笑みを浮かべた。

 大一番を前にガチガチになっていた。顔を見た工藤監督が思わず心配するほど。そんな中で周囲から次々に声をかけられて緊張がほぐれていったという。「監督の『楽しんでやればいいんだよ』という言葉が利きましたし、試合中には今宮さんから『とにかく振れ。何でもいいから振っていけば、徐々に合ってくるから』と声をかけてもらいました」

 好スタートを切った鷹のホープは「(残り試合も)全部出るつもりで、まずは一試合、一試合、戦っていこうと思います」と話した。