阪神 阪急阪神HD株主総会の無風は吉か

2020年06月18日 16時30分

阪神の株主総会は人もまばらだった

 無風は吉なのか…。阪神の親会社である阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会が17日に大阪市内で行われた。今年は新型コロナウイルスの影響から、ソーシャルディスタンスを保つため座席数を大幅に制限。参加者は3150人だった昨年の1割弱となる295人にとどまった。

 これまでは熱狂的な虎党株主がチームを憂いて質問を飛ばすのが恒例行事だった。今年の総会では、ある男性株主が3月に藤浪晋太郎投手(26)ら3選手が新型コロナに感染したことと、若手が育たない現状を絡め「藤浪君は、周りがチヤホヤしすぎ!」「高卒の新人が多く入ったので大事に育てて」と球団に注文。対応した球団の百北常務取締役は「株主の皆さま、多くのファンの皆さま、地域の皆さまにご心配、ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした」と陳謝した。

 例年なら、この時期はシーズンの3分の1の試合数を消化している。そのためチーム成績を踏まえ、監督人事や補強関連などの成否を問う生々しい質疑応答が本社幹部と株主との間で展開されてきた。近年では高額の複数年契約を結んだ城島健司捕手が故障で働けなかったことや、前任の金本知憲監督の指導力などがヤリ玉に挙がったことは記憶に新しい。

 今年は新型コロナの影響で開幕が大幅に遅れたため、株主総会が例年のような“中間テスト”になることはなかった。しかし、選手とコーチの両方でチームに在籍した経験のあるOBは「株主総会は悪いことばかりでもなかった」と話す。

「当時は今と違って外国人選手などの補強費用も渋かったからね。株主から『補強費を増やす気は?』みたいな質問が飛んだという記事を見て、俺らも『その通りや!』と心の中で株主を応援したよ(笑い)」

 プロ野球は19日に開幕するが、しばらくは無観客で試合を行う。スタンドからの声援ばかりか、株主からの叱咤激励もないまま迎える異例のシーズンは、心なしか物悲しくもある。